ご挨拶
当院外科は一般外科、腫瘍外科、血管外科センター、消化器センターに分かれており、消化器や血管を中心に専門的な診療を実施しています。また、日本外科学会指導医・専門医、日本消化器外科学会指導医・専門医を中心に可能な限り身体の負担の少ない鏡視下手術を行うようにしています。
「一般外科」では、ヘルニアや痔の手術などの治療を実施し、「腫瘍外科」では胃癌、大腸癌、肝臓癌などの悪性腫瘍に対する手術、抗癌剤治療、経過観察などを行っております。
「血管外科センター」では、下肢静脈瘤の治療や閉塞性動脈硬化症(ASO)に対し、バルーンやステントを用いた血管内治療やバイパス治療を行っています。フットケア・褥瘡外来も受診可能です。
「消化器センター」では、消化器外科と消化器内科で構成され、円滑な診断・治療だけでなく治療継続に当たっての様々な問題のサポートができるように努めています。胃癌や大腸癌、肝臓癌、胆嚢癌、膵癌などの悪性腫瘍から、胆石、鼠径部ヘルニアなども取り扱います。
診療内容
一般外科
ヘルニアや痔の手術も行っています。その他、外来で粉瘤摘出術なども行っています。
腫瘍外科
胃癌、大腸癌、肝臓癌などの悪性腫瘍に対する手術、抗癌剤治療、経過観察などを行っています。当院にはCT、MRIも設置しており、術後の経過観察などにも対応できます。
また、緩和ケア、在宅医療、訪問看護などもおこなっており、種々のニーズに応える体制を整えています。
血管外科センター
心臓と脳以外の全身の血管の病気を扱うセンターです。血管外科センターでは、下肢静脈瘤の治療や閉塞性動脈硬化症(ASO)に対し、バルーンやステントを用いた血管内治療やバイパス治療を行っています。また、患者さんの負担が少ない低侵襲治療を中心に治療計画を検討しており、透析患者さんのシャント作成から狭窄や閉塞などのトラブルに対応しております。
糖尿病や高脂血症などの生活習慣病に併発しやすい下肢閉塞性動脈硬化症に対しては、血管内治療を中心のバイパス手術、フットケアでは血管の病気を早期発見し、治療後のフォローも致しております。
また、足に血管がボコボコと浮き出てくる下肢静脈瘤に対してのラジオ波焼灼術や硬化療法も行っております。フットケアも行っており、足病変の早期発見・治療、定期的な足の状態チェックや処置など、予防的、長期的処置への対応も可能です。
消化器センター
消化器センターは、消化器外科と消化器内科で構成されており、より素早く円滑に連携を図れるように消化器外科、消化器内科を集約しています。それにより円滑な診断・治療だけでなく治療継続に当たっての様々な問題のサポートができるように努めています。
消化器外科では、悪性疾患である胃癌や大腸癌、肝臓癌、胆嚢癌、膵癌など腹部の臓器に対する手術や、胆石、鼠径部ヘルニア、虫垂炎、腸閉塞なども取り扱います。
消化器内科では、内視鏡(大腸カメラ)による低侵襲な手術を積極的に行い、大腸ポリープ、大腸癌などをメインに、その他ピロリ菌除去、急性腸炎や逆流性食道炎なども治療しています。
鼠径部ヘルニア
鼠径部に見られるヘルニアは、主に消化器センターにて取り扱います。種類としては下記種類があります。
- 外鼡径ヘルニア
最も多くみられる。 - 内鼡径ヘルニア・膀胱上ヘルニア
外観上、外鼡径ヘルニアと変わらない。再発例にも多い。 - 大腿ヘルニア
中高年の女性に多く、かんとんを生じやすいため、緊急手術が必要なことが多い。 - 閉鎖孔ヘルニア
高年のやせた女性に多い。かんとんを起こしやすい。
粉瘤(アテローム)
概要
粉瘤(アテローム)とは、一見すると脂肪の塊のようですが、表皮が袋のようになってそこへ皮脂や角質が溜まり、皮膚がふくらむ疾患です。
体表のどの部位にも形成されることがあり、多発するケースも見られます。ただ傾向としては、背中・首・顔面に生じることが多いようです。大きなものでは、10センチ程度にまで達します。粉瘤は、アテローム、表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)と呼ばれることもあります。
その他、以下のような特徴があります。
- 押したり刺激を与えたときに、嫌なにおいのする皮脂の塊が出てくることがある。
- 黒、青っぽく変色することがある。
- 異常な速度で大きくなることがある。
- ニキビのように、放置していて治ることがない。
- 潰すと炎症や感染の原因となり、余計に大きくなる。
- 細菌が皮膚の内側に侵入した場合には、痛み・腫れが生じることがある。(炎症性粉瘤)
検査について
粉瘤は多くの場合、触診や問診にて診断をつけますが、まれに他のできものと見分けをつける必要があり、その場合には皮膚の下の状態を確認するために超音波検査(エコー検査)をすることがあります。
治療について
粉瘤の治療法は大きく2つに分けられます。1つ目は粉瘤に炎症が起こっていない場合の治療法と、2つ目は粉瘤に炎症が起こっている場合の治療法があります。
- 粉瘤に炎症が起こっていない場合
炎症が起きていない場合は外来で行う簡単な手術によって取り除きます。粉瘤はできものなので塗り薬や飲み薬で治すことはできません。
できものの周りに局所麻酔を打って行います。車を運転して帰ることもできるような簡単な日帰り手術となります。
手術としては、紡錘形に粉瘤を含めて切って取り除き、皮膚の内側は溶ける糸で縫い、表面は1週間程度で抜糸等を行う方法か、粉瘤の上の皮膚を数ミリ程度円形に丸くくり抜き、そこから粉瘤の中身と袋の壁を取り除く、くり抜き法があります。実際の症状によってどちらのやり方がふさわしいかを判断していきます。
また、取ったものは顕微鏡で細胞を調べる病理組織検査にまわしてその結果、本当に粉瘤であったかを後日お知らせすることになります。 - 粉瘤に炎症が起こっている場合
赤く腫れて、痛みがあったり、押すと膿のようなものがでるときは手術ができません。炎症があると、縫った場所から感染を起こしやすくなったり、傷が開いてしまうことや、傷痕がきれいにならないためことがあるためです。
炎症がある場合には、一旦排膿処置(少し切って膿を出すこと)をして炎症や感染を治めてから後日根治手術になります。排膿処置で一旦炎症が治まったまま放置すると炎症が再燃することがありますので、そうなる前に根治手術をお勧めします。
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理事長庄司 哲也 しょうじ てつや
専門分野 血管外科、外科一般 資格・認定・学会 日本外科学会専門医 医学博士 出身大学 九州大学第二外科 一言コメント また東区に戻って参りました。地域のお役に立てるよう頑張ります。
患者さんとの垣根をなくし、ニーズに応えて行きたいと思います。 -
副院長/外科部長古賀 聡 こが ただし
専門分野 外科 出身大学 佐賀医科大学 -
消化器センター部長濱津 隆之 はまつ たかゆき
専門分野 消化器外科、一般外科 資格・認定・学会 日本外科学会指導医・専門医 日本消化器外科学会指導医・専門医 日本肝臓学会専門医・日本消化器病学会専門医 日本肝胆膵外科学会 がん治療認定医 出身大学 九州大学 医学部 九州大学 第二外科 一言コメント 1年ぶりに復帰いたしました。直近では済生会八幡総合病院に勤務しており、消化器外科の腹腔鏡手術・誤嚥性肺炎や尿路感染症などの内科疾患の診療を行っていましたが、当院では消化器内科・外科疾患をメインに診療を行ないます。
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消化器センター 医長山内 達雄 やまうち たつお
専門分野 消化器外科・一般外科 資格・認定・学会 外科専門医 中学・高等学校教諭免許(一種) 出身大学 高知大学 医学部 一言コメント 患者さんから気軽に治療などの相談を受け、お互いの信頼関係のもとで患者さんにとって最良な医療を提供できるよう心がけています。
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血管外科センター医及川 圭祐 おいかわ けいすけ
専門分野 一般外科、消化器外科 資格・認定・学会 フットケア指導士 出身大学 福岡大学消化器外科 一言コメント 患者さん、医療者のお互いが納得できる医療を心がけております。
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吉田 佳弘 よしだ よしひろ
専門分野 消化器外科、肝胆膵外科 資格・認定・学会 外科専門医 肝臓専門医 消化器外科専門医 臨床研修指導医 消化器がん外科治療認定医 出身大学 九州大学 一言コメント 専門は消化器外科、肝胆膵外科ではありますが、内視鏡検査やERCPなども積極的に取り組んでいきたいと考えています。
何卒宜しくお願い致します。